shierihokiglassworks’s blog

ガラス工芸作家の制作と子育て

アートと子育てミーティングへの参加

2019年 3月3日、金沢21世紀美術館でこんなイベントが開催されました。

 

アートと子育てミーティング

 

4月からから保育園にお世話になり、本腰入れて制作、出張も予定している私の目に、ぱっと入ってきたイベントです。

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赤ちゃん3ヶ月。これから何が起きるのか想像がつかない…けれど、制作の手も止めたくない。

 

子育ては本当に大変だから、子どもが大きくなるまでは仕事の手をとめて、みてあげないと。

子どもが小さくかわいい赤ちゃんのときは少しの間だけだから、仕事しないでいられるのなら、ついていてあげたほうがいいよ。

まだ小さい赤ちゃんを放っておいて、仕事なんて、赤ちゃんがかわいそう!

 

たくさんの周りの意見と、その選択をしてきた経験談を聞く中で、自分はどんな道を選択していきたいかな…?

そんなことを思い、このミーティングに参加しました。

 

床に置かれた柔らかいクッションに座り、写真家の長島有里枝さんと陶芸家の山本優美さんを囲んでの、講演会というより座談会。まさにミーティングという会場で、お2人から体験談を聴き、様々な質問や意見を交わし会える場所でした。

 

山本優美さんは、以前所属していた卯辰山工芸工房での先輩陶芸作家さん。

たくさんの展示会をこなす中、どうやって制作と子育てを両立していたのかを、赤裸々に語って下さいました。

 

遠くに住む両親も、忙しい夫も頼れず、もう無理だ!となったとき、家(アトリエ)の近くにアパートを借りて、半年間両親に来てもらい制作を行ったそう。

両親のいる場所、パートナーの状況。家族それぞれ状況が違うため、どうやって乗り越えていくかも、家族それぞれ。

ペースダウンや手を止めるという選択肢も持った上、なんとかやるという選択肢も自分で探す必要があるなと感じました。

 

作家さんや、集まった方々のたくさんのお話をきいた中で、印象に残ったのは、

「一人で奮闘しないで。周りにも助けてくれるコミュニティがあるよ!」

という声。

それと

「産むのは母親でなくてはならないけれど、

母親がいなくても、子どもはちゃんと育ってくれる。

 

ただ、

"一緒にいてほしいっ!"

っていうサインをだす時があるから。その時を見失わないようにね。」

という長島有里枝さんの言葉。

息子さんがそのサインを出したとき、さんはカンボジアで仕事をしていて、

直接一緒にはいられないものの、気持ちが落ち着くまで、長く電話でお話をした、

と話して下さいました。

 

まだ、

お腹がすいたっ!

お尻がきもちわるいっ!

といった、体の不満からしか泣いて呼んでくれない娘ですが、

もう少ししたら、きっと

さみしい!いっしょにいてほしいっ!

と心の不満から泣いてくれるようになるんだなぁと思うと、

大変だろうけれど、うれしく、それが楽しみでもあります。

 

忙しくとも、そのサインは見失わないよう、子どもと在りたいと思います。

 

 

 

制作と出産

2018年11月11日1時6分

陣痛から3時間。私は十月十日お腹にいた赤ちゃんと会うことができました。

 

幸運にも体調が良かった私は、妊娠中も仕事(制作)を続け、10月の半ばに展示会を終えて、地元飛騨で里帰り出産をしました。

 

 

 

おぎゃー          おぎゃー

 

 

 

あー、やっと終わった…

 

 

 

あ💡 始まるんだ

 

 

 

なんとも言えない疲労感と達成感の中、弱々しく泣く赤ちゃんはとても可愛い。

 

 

 

そんな赤ちゃんも早3ヶ月目。

すくすくと成長し、毎日の明らかな変化に驚きながら、過ごす日々。慌ただしく起きる出来事に翻弄されながら、過ぎる日々。この瞬間をただただ水に流すように忘れてしまわないかな…?

 

制作と子育ての中にいちいちある、小さな感動、憤り、不安。

 

ひとつひとつのそれらを言葉に残して、改めて向き合ってみると、

 

ガラス制作を生業にする私にとって、幼い子がもたらすひとつひとつの事柄は、次の手の動かし方にどう関わってくるのだろう?

子どもをきっかけに見る世界は、きっと今までとは違ったものなんじゃないだろうか?

 

それは、物理的な面でも、精神的な面でも。

 

その事柄がどんな経過をたどって、どう変わっていき、どこへたどり着いていくのだろう?

 

子育てと仕事(制作)を並行する先に起こることを、考えることを、自身のガラス制作の事柄とともに、ここに記してみたいと思います。

 

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